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定番特集

食の伝承 母から娘へ、次世代へ・・・ 金丸佐佑子さん 神谷禎恵さん

文/高橋 陽子 写真/池田 清太郎

大分県宇佐市にある「生活工房とうがらし」は、
昔から地域のお母さんが家庭に伝えてきた料理を
作って、食べて、学びあう。そんな場所だ。
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主宰者の金丸佐佑子さん(68歳)は高校の家庭科教諭を経て、
「学校では伝えきれないことがある」との思いから、
今は亡き夫・寿雄さんと共にこの工房を建てた。
学びの基となる料理は、教員時代、赴任先で生徒の保護者から学んできた
地域の家庭料理。まさに「名もない料理」だ。
そういった料理を、佐佑子さんは思いを込めて「伝承料理」と呼ぶ。
一品一品に風土や先祖たちの知恵が生きていて、
それらの作り方を学ぶことで
地域に生きることへの誇りや自信につながる。
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工房には、活動を聞きつけた教え子や栄養士らが大勢訪れ、
先人の知恵を〝交感〟してきた。
当初、活動10年を機に工房を閉めるつもりだった。
ところが「ぜひ残してほしい」と多くの人々に懇願された。
「名もない料理」の伝承活動に、日が当たりはじめた。

「時代が足元を見つめるようになってきた」と話す佐佑子さん。
本誌で取材した5年前との違いは、佐佑子さんの傍らに
娘の神谷禎恵さん(43歳)が寄り添っていること。
母の思いを、3人の子を育てる娘が支える。
工房を立ち上げて13年。
哲学を貫き、活動の輪がさらに広がりつつある。