毎号ムラに対しての思いが綴られている。
読者層は20代1割、30代2割、40代3割、50代2割、60代1割と、
幅広い年齢層が今まさにムラに興味を持っていることが窺い知れるが、
各世代のキーワードが少しずつ異なっている。
マチに住む50~60代は「定年後は自然豊かなところで暮らしたい」といった"定年帰農"、
または「(いきなり農林業は大変だけど)ちょっとした菜園で田舎暮らしの雰囲気を味わいたい」といった
"農的生活"への憧れ、それに「自然の中での"癒し"」を求めてムラを見ている人が多い。
30~40代では「我が子を自然のなかで思いっきり遊ばせたい」と、
自分が子供のころに体験したものを子供たちに伝えたいと思っている人が増えている。
キーワードで言えば、"自然体験"や"体験学習"といった感じであろうか。
また20~30代の若いお母さん達の中には「"安全な食"を子供たちに食べさせたい」
「"環境"を守っていくことが大切」、といった内容のハガキも多く見られる。
10~20代の若い人の中には
「ムラってとても素敵ですね」「廃校に是非行ってみたい」というような
コメントを書いてくる人も増えている。
それだけムラが非日常になってしまったのであろう。
「となりのトトロ」で育った世代の独特のムラ観といったところであろうか。
マチ側がよりバーチャル(仮想現実)に、グローバルに、IT化・デジタル化を盲進するほど、
その反動として自然豊かで生活感のあるムラを求めているのかもしれない。
2003年11月13日 養父信夫